今年の中総体が幕を閉じました…。今年は13回戦で大会を去ることになりましたが、この13回戦目は全国大会の決勝戦(21回戦)と同じだと思っています。選手たちは本当によく頑張ってくれました。全国大会2連覇を果たし、今年3連覇を目指す神村学園中等部に対し、正々堂々と逃げることなく正面から戦いに挑んでいったことを誇りに思います。

第56回 九州中学校サッカー競技大会
8月5日(火)光陵グリーン多目的G
1回戦 9:30~
東福岡自彊館中 0-3 神村学園中(鹿児島2位)
※第56回 九州中学校サッカー競技大会ベスト16
今回の九州大会の組み合わせが決まったあと、私は神村学園の攻撃をどのように防ぐのかということをまず第1に考えました。いつも通りに戦っても玉砕されるだけだろうと考えたからです。ただ、今年のチームで引いて守るサッカーをさせたことはありませんでしたので、「このようにやろう」とミーティングで話をして、TRMも組み合わせ発表後の8月2日に行いましたが、残念ながら思うようには機能しませんでした。やはり、個人の守備やグループの守備はひとつの局面を守ることはできますが、全員で意思を統一してフィールド全体を守るという部分を構築するには時間がなさすぎました。
ですので、守備的に戦うことは諦め、いつも通り前線からプレスをかけてボールを奪いに行くこれまでの形で臨むことにしました。

前半は風上をとることができたので、積極的にゴールを目指すことを要求しました。相手が日本一のチームであっても逃げることなく前にボールを運ぶよう指示を出し続けました。残念ながら、前半の立ち上がりに失点をしてしまいましたが、先制をされることは想定の範囲内でしたので、気持ちの切り替えも素早くできたと思います。前半はWBGTの指数が31を超えていたので、クーリングブレイクが2回ありました。選手たちの息は少なからず上がっていたように思いますが、「何とかなるのではないか」という雰囲気はベンチの中でも感じていました。ただ、前半23分の2度目のクーリングブレイクの直前の失点は痛かったです。それでも、前半は相手GKと1vs1の場面を作ることもできましたし、シュートが全くうてなかったわけでもありません。確かに攻め込まれる場面は多かったと思いますが、粘り強く守備をして前半を終えました。
また、ハーフタイムではまず1点を返そうと話をしました。自分たちも姪浜中との福岡市大会2回戦で2-0から1点を返されてとても苦しいゲームを経験していたので、「1点を早い時間帯に返すことができれば、まだ可能性は十分に残っている」と話をしました。さらに相手のDFラインでのボールの動かし方を確認し、どのタイミングでどのプレーヤーに配球がなされるかということと、その配球されたボールに対して誰が奪いに行くのかといったあたりの確認もしていきました。もちろん、後半は風下だったので、前半以上に押し込まれる時間は長くなりましたが、後半の方がより攻撃的に高いポジションでボールを奪うことができたと思いますし、パスカットからのカウンターも相手ゴール前までいける機会も増えました。その結果、後半の風下の方が失点も少なく、しっかりと戦えていたと思います。
結果として0-3で敗れてしまいましたが、選手たちは最後の最後まで全力を尽くして戦ってくれたと思います。このことに対して本当に心から感謝をしていますし、選手たちを誇りに思います。

さて、今回の九州大会で本校は神村学園と対戦しベスト16で中総体は終了したのですが、第2代表の犀川・豊津中が全国大会への出場を決めました。周囲の方々からは「運がなかった」とも言われましたが、私自身は明確に違うと思っています。全国大会に今年のチームで行きたかったのは事実です。でも、私自身は日本で一番になるためにはという所を常に考えて指導をしています。であるならば、本番の舞台で日本一のチームと対戦することにこそ価値があると思っています。神村学園と対戦することは全国大会の決勝戦をしていることと同じことです。ですから、自分たちの現在地がわかり、これから何をしなければならないのかが分かったことを大切にしていきたいですし、神村学園が相手であっても、逃げずに前から行けたということを自信に変えていきたいのです。これから、まだ福岡県リーグの後期分が残っています。中総体で敗退が決まったので、すぐにサンクタスと8日のナイターでマッチメイクしました。また、小倉南FCとの対戦も残っています。中総体の全国大会でも上位まで勝ち上がらないと対戦できないチームが福岡にはたくさんあります。まだ3年生の戦いは終わったわけではありません。現在の高1の先輩たちは、春の九州大会には出場したものの、夏の中総体では福岡市大会で敗れてしまいました。けれども、そこからまた立ち上がり、努力を重ねて、球蹴男児(U-16の九州リーグ)で神村学園や日章学園と対戦できるグループに所属をしています。中学校で負けた分は高校でリベンジしてくれたらそれでいいと思っています。もっともっとうまくなってほしい。もっともっと強くなってほしい。そんな気持ちを心に抱きながらいまキーボードをたたいています。
最後になりますが、昨日の試合も大変な暑さの中ではありましたが、本当にたくさんの方々が応援に駆けつけてくださいました。現役生の保護者のみならず、OB、OBの保護者、また、レギュラー選手の小学校時代の所属チームの選手たち…。さらに福岡県内外からたくさんの指導者の方々も観戦してくれました。また、たくさんの差し入れもしていただきありがとうございました。本当にたくさんの方々に昨日のゲームを観ていただき心から感謝の気持ちでいっぱいです。福岡県の第1代表としての責任を果たしたとは言い難き結果ではあったと思いますが、選手たちは本当に一生懸命頑張ってくれました。選手たちの頑張り、そして選手を支える控えメンバーの頑張りを心からたたえていただけますと幸いです。
これで、中体連関連の大会はすべて終了しましたが、9月末まで福岡県リーグが続きます。ぜひ、引き続き温かいご声援をお願いいたしますとともに、10月からの新人戦でもまた新チームの選手たちが頑張れるよう応援よろしくお願いいたします。
コメント