こんばんは。
本日は久しぶりに東福岡自彊館中学校サッカー部主催のHIGASHI CUPを開催することができました。新型コロナウィルスの関係上、3年間開催ができていなかったのですが、ようやく感染状況も落ち着きを見せ始めたとの判断のもとで、これまで同様の形式に戻して開催をいたしました。
さて、このHIGASHI CUPは本校サッカー部の生命線でもある募集広報活動の一環として行っており、一人でも多くの選手にそして小学生の保護者の皆様方に東福岡自彊館中学校という学校を知ってもらいたい。また、サッカー部の選手たちを見てもらいたいとの思いでおこなっています。特にこのHIGASHI CUPで本校の選手に学んでほしいことはおもてなしの精神です。まずは、小学生の選手がサッカーを思いっきり楽しむことができる環境を提供することが大切だと思っています。そこで今回は中学生がアシスタントレフリー(副審)を担当してゲームに関わってもらいました。今回のフェスティバルのためと言うわけでもないのですが、現在、福岡県リーグへの参加条件としてレフリーライセンスの4級を3名所持することが義務付けられており、先日もそのレフリーライセンスを取得した生徒に伝達講習会の場を与え、全ての部員が副審ができるようにライセンス所持者が指導するということを行いました。その成果が十分に発揮できたかどうかは何とも言えませんが、それでもみなしっかりとできることはやってくれたのではないかと思っています。
また、ボールボーイや主審への飲み物出しなど、とにかく来校してくれた選手や指導者たちに気持ちよくサッカーをしてもらおう。また、保護者の方に元気よく挨拶をしたり、またトイレの案内をしたり、それから落ちているゴミを拾うことなど気配り、目配りができるような選手になってほしいということを伝えて送り出しました。正直なところ全ての選手の行動を観ることはできません。けれども、観ることができないときこそ、選手が成長する時ではないかと思います。私がそばにいる時はできる。でも、観ていないところではやらない。さぼる。では、人間的な成長は望めません。私がいるいないに関わらず、己の責務を全うできる選手がたくさん育てることができれば、きっと素晴らしいチームになっていくことでしょう。オンザピッチを強化することはサッカーをするうえでとても大事な要素です。そして、オフザピッチを強化することは人間社会を強くたくましく、そして優しく生きていくために大事な要素です。私は常々「サッカーという競技を通じて人間を育てたい」ということを口にしています。サッカーが上手いだけでは食べていくことはできません。でも、挨拶ができる人は可愛がられます。審判が終わった後に「お疲れさまです」と、そっとアクエリアスを差し出す人は可愛がられます。
そのような学びがHIGASHI CUPには込められているのです。トレーニングマッチをした方が中総体で勝てるようになるかもしれない。来週火曜日から始まる期末考査の試験勉強をさせたほうが良い点数が取れるのかもしれない。けれども、そんな目先のことではなく、もっと10年後、20年後に社会で大切に思われる人材になってほしい。それが私がHIGASHI CUPで選手たちに学んでほしいことです。
さて、今日のゲーム12試合を観ている中で、確かに上手な選手もいました。その反対に上手でない選手もいました。けれども、サッカーが上手い下手を超えて、本当にみんなが楽しそうにボールを蹴っていることが私にとっての今日の一番の学びです。勝つということに執着すると目が険しくなり、笑顔がなくなります。きっと今、本校でサッカーをやっている選手たちも小学校時代は笑顔でサッカーができていたのかもしれません。今の本校の選手たちには残念ながら笑顔はありません。勝つために必死になってトレーニングに取り組んでいます。極めて真面目にサッカーに取り組んでいるといえるでしょう。
ただ、中総体は笑顔の力で勝利を掴みたいものです。小学校時代の「サッカーは楽しい」という気持ちをもう一度呼び戻してほしい。「サッカーは楽しい」という気持ちでゲームに臨むことができたならばきっと良い結果が後からついてくると思います。今は少し自分のことでいっぱいいっぱいになっている選手が多いように感じます。そんなときこそ、他者のことを少し意識して考えてみてほしいと思います。
さて、いよいよわれわれの中総体まであと1週間となりました。対戦相手も三筑中学校に決定したので、これからは三筑中との準決勝で良いパフォーマンスを発揮するための準備をさらに進めていく必要があります。三筑中は非常に力のあるチームです。しかしながら、過度にリスペクトしすぎる必要はありません。自分たちの持っているものを100%出し切れば必ず勝てると信じて、100%出すためにどのような準備をしていけばよいのかをひとりひとりが考えていってほしいと思います。
私は「魚を与えるのではなく、魚の取り方を教える」のが仕事です。選手がピッチで自分で判断し、自分で決断してゲームをメイクするように育てることが私の仕事です。選手が思考停止にならないようにしっかりと最後は考えさせていきたいと思っています。
最後になりますが、今日は本当にたくさんの選手、そして保護者の方々にご来校いただき、誠にありがとうございました。本日の本校サッカー部のおもてなしはいかがだったでしょうか?至らぬ点も少なからずあったとは思いますが、この大会は選手たちの力もたくさん借りながら手作りで行っている大会です。第1回大会を思い起こせば、土砂降りの雨の中、まだ人工芝ではない土のグラウンドで行いました。そしてその大会に参加をしてくれた選手たちが初めて本校を中総体の全国大会に連れて行ってくれました。そんな思い出深い大会がこの「HIGASHI CUPサッカーフェスティバル」です。なお、本校主催のHIGASHI CUPは年に2回夏と秋に行っておりますので、また機会がございましたら本校のグラウンドに足を運んでいただけると嬉しく思います。ぜひ、お持ち帰りいただきましたパンフレットやチラシにも本校やサッカー部のご案内をさせていただいておりますので、お手すきの際にご一読いただけると幸いです。
それでは、明日もまた中総体に向けての準備がありますので、今日はこの辺で…。おやすみなさい。
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