お盆前の8月11日(金・祝)~12日(土)の1泊2日で熊本県のエスペランサのフェスティバルに行ってきました。毎年この時期に福岡県リーグのゲームが残っていても新チームの腕試しという形で参加をさせてもらっています。今回も参加者22名(うち見学者3名)全員をA戦に出場させてサッカーの経験を積ませるとともに宿泊を伴なう遠征でオフザピッチも改善していくことを目的として行いました。今年もたくさんの課題が生まれましたが、大きなケガもなく充実した遠征になったと思います。
エスペランサフェスタ1日目
8月11日(金・祝)JFAアカデミー熊本宇城G
第1試合 東福岡自彊館中U-14 1-1 太陽宮崎U-15
第2試合 東福岡自彊館中U-14 3-3 Fun Dream UTO U-15
第3試合 東福岡自彊館中U-14 7-1 FC OHZU U-15
エスペランサフェスタ2日目
8月12日(土)観音山総合運動公園G
第1試合 東福岡自彊館中U-14 10-0 サイレコ・エスペランサ熊本U-14
第2試合 東福岡自彊館中U-14 7-0 クレセルFC U-13
第3試合 東福岡自彊館中U-14 6-0 旭スポーツU-14
新チームでの遠征とはいえ、先日の九州大会や現在進行形で行われている福岡県リーグに8名がスタメンで名を連ねている状況ですので、U-15のチームであっても十分に戦えたと思います。新しいポジションやシステムにもチャレンジしゴールを奪う場面もたくさん生み出すことができたので、少なからず自信にはなったと思います。特に2日目のクレーコートでも1日目の人工芝ほどではありませんでしたが、パスはそれなりにつながったと思いますし、崩しの場面では面白いアイデアを見せてくれたと思います。これから様々なトレーニングを積んでいくなかで攻守両面に渡ってレベルアップを果たしてくれることを期待しているところです。ただ一方で、これから改善していかなければならないところも少なからずありますので、その部分を記載しておきたいと思います。
まず、秋の新人戦までにきっちりと改善しておきたいところが、ビルドアップ(後方からの組み立て)の際の選手の立ち位置です。ボールが動いているのに立ち止まっていたり、パスコースが重なっていたりする場面があり、パスが出せなくて前方に蹴ってしまう場面がありました。九州大会でも福岡県リーグでも強いチームはどこもビルドアップに力を入れています。もちろん、ビルドアップのトレーニングをしていないわけではありませんが、これまで以上にひとつひとつ丁寧に立ち位置の確認をする必要があると感じています。
次にシュート精度の改善です。今回のゲームでは大量得点のゲームも少なからずありますが、1日目のゲームはシュート精度があまり高くはありませんでした。決定的な場面で決める力は実力のある強いチームとの対戦では必要不可欠です。特にノーマークの場面やGKとの1vs1の場面では確実にゴールを決める力が求められます。現時点ではまだその部分の力が不足していますので、ドリルトレーニングで反復をしてその質を高めていきたいところです。
あとは、攻守の切り替えの速さをもっと追及していきたいと思います。特にボールを失ったあとにいかに速くボールを奪い返すことができるかは非常に大事な強化ポイントです。まずは攻から守への切り替えの速さをまずは追求し、その部分が当たり前にできるようになったら、守から攻への切り替えの速さも要求していきたいと思います。この攻守の切り替えは非常にスタミナも必要ですので、走力強化のトレーニングも取り入れていきたいと思います。
その他にも細かい改善点はたくさんありますが、まずは幹となる部分の強化をしっかりと行ったうえで、枝葉の部分も修正できたらと思っています。
次にオフザピッチの部分はオンザピッチ以上に改善が必要な部分がたくさんありました。
まず、身の回りの整理整頓ができない選手が非常に多い状況にあります。また、チームの荷物を率先して運んだり、チームのためにゲームの準備をすることができない選手がいることも気になりました。自分のことで精一杯で周りを観る余裕がない者もいれば、観て見ぬふりをする者もいます。多くは誰かがやってくれるだろうという気持ちでいるように感じました。このことは本当に苦しいゲームになった時に勝利を取りこぼす要因になります。現在は昨年のチームの財産で少し勝つことはできる状況にあるかもしれませんが、来年の夏に九州大会を突破して全国大会で戦えるチームになるためには、オフザピッチの成熟は不可欠です。特に指導者に言われる前に正しい判断をして行動できる選手の育成、そしてその選手がリーダーシップを発揮して他の部員に指示を出せるようになること。そのようなリーダーの育成も課題だと感じました。
あとは、全てにおいてオフザピッチのスピードの向上が必要です。ゲーム前の更衣に始まり、アップの準備、クールダウン、食事の際のスピード、バスの荷物の積み込み等、様々な場面でもっと速くすることが求められます。一例を挙げると九州大会でも準々決勝で勝利したあるチームはタイムアップのホイッスルから30分後に会場からバスで移動していました。次の準決勝に向けての準備のためにより良い環境の場所に移動をしたのだと思われます。暑い会場に長く滞在するのではなく、少しでも早く涼しい場所へ移動し、準決勝勝利に向けての準備に取り掛かっています。全国大会に出場するチームとそうでないチームとの差はこのようなところからも見て取れるのです。
勝つためには本当にさまざまなことを身につける必要があります。今年の九州大会には初めてエントリー外の選手たちも選手団の一員として共に行動しました。部員数が少ないということも理由の一つではありましたが、それ以外にも次年度以降に九州大会とはどのようなところなのか。全国大会の常連校はオンザピッチではどのようなプレーをし、オフザピッチではどのような行動をとっているのかをしっかりと観る(観察する)ために連れてきたわけです。「うまいなぁ、強いなぁ」で終わってしまってはあまりにももったいない。
そういう意味では、今回の熊本遠征を振り返って、中総体の九州大会で君たちは何を観てきたのか?というのが正直なところです。強くなるためには強いチームを真似していかなければなりません。さまざまなヒントを強豪校の選手たちはその行動で見せてくれました。私自身は九州大会のピッチでもホテルでもずっと良いところを盗みまくってきました。そして今回の遠征でも参加チームの様子をずっと観てきました。その中から気づいたことをどんどん話をしていきたいと思っています。ぜひ、九州大会で目にしたことを忘れないでほしいものです。そして、試合会場においては様々なチームのオンザピッチやオフザピッチの様子を観察する習慣を身につけましょう。
そのことが、次のゲームの勝利に必ずつながってくると思います。
「勝負の神は細部に宿る」という言葉は元日本代表監督の岡田武史さんの言葉だと耳にしています。私自身も本当にそうだなと思います。勝つためには本当に「小事大事」「凡事徹底」のように教室の前方に貼ってある四字熟語を真剣に考えることから始まります。ぜひ、ひとりひとりが今回の熊本遠征の自分自身をしっかりと振り返ってほしいと思います。
今回の遠征でもし自分たちは強いと思ったならば大きな勘違いです。謙虚さを失うことなく、大切なことをひとつひとつ身につけていってくれることを願っています。
オンザピッチの部分はこれまで出会ってきた選手たちの中でも高いレベルにあると思います。それはただ、3年生が少なくてゲームに出場する機会が多く、他チームよりも公式戦を含めたA戦の経験が多いからにすぎません。だからこそ、私はオフザピッチにこだわりたいと思います。オフザピッチの部分が改善されれば、このチームはきっと強いチームになっていくことでしょう。そう信じてこれからの1年間を頑張っていきたいと思います。
それでは、長くなりましたが今日はこの辺で終わりにしたいと思います。
また20日の福岡県リーグに向けて頑張っていきましょう。おやすみなさい…。
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